技術者の推移がどうなるのか気になる
今後も需要があるのか、求人の募集があるかも知りたいな。
働き続けられるか不安だな。
どうしたら安定した未来を手に入れられるか教えてほしい
と、いった悩みや疑問がありませんか?
この記事を読むと、下記のことがわかります。
- COBOL技術者が不足している理由がわかる
- COBOL技術者には需要がある4つの理由がわかる
- COBOL技術者の募集状況がわかる
- COBOL技術者が安定した未来を手に入れる方法がわかる
どうも、コボログです。
新卒からメインフレーム系のCOBOLのプロジェクトに15年以上携わっています。
COBOLの経験があるので、それなりに信ぴょう性があるかと。
COBOL技術者は不足しています。
技術者を集めるのが困難だから。
下記のようなツイートを見かけました。
COBOLの需要が増えた!というよりは、COBOLをやる人が減ってきたのが実情かと。
需要(COBOLプロジェクト)に対して供給(COBOLエンジニア)が少ないため、COBOL技術者不足時代が来ています。
この記事では「COBOL技術者が不足している理由」を解説しています。
COBOL技術者不足時代にどのような需要があるのか。また、COBOLエンジニアが安定した未来を手に入れるための方法も紹介しています。
あなたが、COBOL技術者不足時代を生きていくための、参考になれば幸いです。
COBOL技術者が不足している理由
COBOL技術者が不足している理由は下記のとおり。
- COBOL資産は残り続ける
- COBOLをやる若手が増えにくい
- ミドル層がやりたがらない
- ベテランは引退していく
一つずつ解説します。
COBOL資産は残り続ける
今後もCOBOL資産は減りにくいです。
プロジェクトを行う難易度が高いから。
下記の理由で減らすのが難しいです。
- 稼働期間が長く把握できていない仕様がある→Javaへの変換ツールを使用しても結果的に解決はできない
- プロジェクトが長期間になるため時間がかかる→構想やプロジェクトを進めるのに10年近くかかる
- 長期間の間人をアサインし続けるためコストがかかる
企業の本音としてはCOBOL資産をモダナイぜーションしたいのですが、行うハードルが高いのが実情です。
COBOLをやる若手が増えにくい
COBOLをやる若手が増えにくいのも問題があります。
若手がCOBOLをやるメリットが少ないから。
下記のような時代の変化があるかと。
- 昔:アセンブラやCOBOLといった選択肢が限られていた
- 現在:JavaやPythonなど、様々なプログラミング言語のプロジェクトがある
現代は選択肢が多いです。あえてCOBOLをやる若手が少ないのも現状かと。
ミドル層がやりたがらない
ミドル層がやりたがらないのも技術者不足の要因の一つです。
一度、COBOLプロジェクトから離れた人は戻りたがらないから。
私の体験談|元コボラーの人はCOBOLのプロジェクトに戻りたがらない
まだ、COBOLエンジニアだった時に、同じ会社で過去の仕事のことを話しました。
COBOLエンジニアです。というと、下記のように言われることが多かったです。
やっぱりCOBOLのプロジェクトはしんどし、これから先減っていくからね。
COBOLから離れたミドル層は、よほどの理由がない限り、再度COBOLのプロジェクトには参画しないかと。
ベテランは引退していく
COBOLを使えるベテランは引退していく人が増えていきます。
技術者の高齢化が進んでいるため。
COBOLは1959年に生まれた歴史の長いプログラミング言語です。昔からなくなると言われ続けていて人気がありません。
ミドル層はCOBOLのプロジェクトから離れたがっていますし、COBOLを積極的にやりたい若手がいないのが実情です。
そんななか、ベテランのCOBOLエンジニアは定年が近づいており、じょじょに引退する人が増えていきます。
結果、COBOL技術者数の推移は減少傾向
システムの需要に対して人の供給が合わないから。
まとめると下記のとおり。
- COBOLシステムは残る
- COBOL技術者が引退していく
- 一度、COBOLをやめたミドル層は戻りたがらない
- 新しく参画する人が増えない
このままCOBOL技術者の高齢化が進んでいくため、COBOL技術者の推移は減少傾向にあると言えます。
COBOL技術者には需要がある4つの理由
けど、今後もCOBOLエンジニアに需要があるのかな。
COBOLエンジニアに需要がある4つの理由は下記の通り。
- COBOL技術者に需要があることがコロナで判明
- COBOLを扱える技術者が不足している
- COBOLから他言語へのマイグレーション(移行)が失敗しやすい
- 新技術に対応している
詳しい理由は「これからのCOBOLエンジニアの需要【今後も働き続けるための4つの対策】」にまとめているので、参考にご覧ください。
COBOL技術者の募集状況【それなりにある理由も解説】
COBOL技術者の募集は多いとは言えませんが、それなりにあります。
2023年6月時点で、転職サイトの「リクナビネクスト」で、検索条件の経験・スキル欄にJavaとCOBOLでヒットした求人数を比較すると下記のとおり。
Java | COBOL |
---|---|
317件 | 24件 |
やっぱCOBOLって仕事が少ないんじゃないの?
と思われるかもしれませんが、求人数がそれなりにある理由があります。
それは大企業との仕事が多いから。
日本には約421万社ほど企業があるなかで、大企業と中小企業を割合で見ると、中小企業は99.7%と言われています。
COBOLをメインフレームで使う企業は大企業が多いです。つまり、必然的に求人が少ないです。
COBOL技術者の募集がある求人の種類
COBOL技術者の募集がある求人を、下記から調べました。
- 転職サイト
- 転職エージェント
- フリーランスのサイト
まとめると募集があるのは下記の通り。
求人の種類 | 需要 | 年収 |
---|---|---|
事業会社の社内SE | 小 | 高い傾向にある |
ベンダーのCOBOLエンジニア | 多 | 企業しだい |
フリーランスのコボラー | 中 | 高い傾向にある |
求人としてはベンダーのCOBOLエンジニアが多くなりやすいです。
しかし、企業の規模によっては年収が低い傾向があります。
COBOLエンジニアの年収はどのくらい
COBOLエンジニアの年収は、高い傾向にあります。
COBOLエンジニアを確保するのが難しいから。
参考に、COBOLエンジニアの平均年収を調べましたが、下記の通りでした。
- 日経の調査では525万円〜741万円
- 正社員は会社の規模によって変わるが400万円〜500万円ほど
- フリーランスは600万円ほど
詳しくは別記事の「ご存知ですか?COBOLエンジニアの平均年収【年収アップするための方法も解説】」にまとめているので、参考にどうぞ。
COBOLエンジニアが安定した未来を手に入れる方法
COBOLエンジニアが安定した未来を手に入れる方法は下記のとおり。
- 上流工程で仕事ができるようになる
- マネジメントスキルを磨く
- マイグレーション案件に参画する
- 下流工程の作業を自動化する
- 副業を始める
- フリーランスになる
一つずつ解説します。
上流工程で仕事ができるようになる
上流工程で仕事ができるようになるとよいです。
他のプロジェクトで活かしやすいから。
下記のようなことができるとよいです。
- クライアントに仕様を説明
- 要件定義書の作成
- 基本設計工程からの参画
システムの「考え方」はCOBOL以外の言語でプロジェクトに参画したとしも使えるでしょう。
マネジメントスキルを磨く
マネジメントスキルを磨くのも大切です。
PM(プロジェクトマネージャー)の道にいけるから。
COBOLのプロジェクトをとおして、進捗や予算、品質などの管理ができるので、プロジェクトマネジメントのスキルを磨くことができますよ。
PMは責任が大きい面もありますが、需要があり給与アップを狙えます。
マイグレーション案件に参画する
マイグレーション案件に参画するのもよいです。
COBOLエンジニアの経験をいかしつつ、新たなスキルが身につくから。
COBOLからJavaにマイグレーションする案件に携わって、Javaのスキルを身につけると、COBOLとJavaができる希少なエンジニアになれます。
他のマイグレーション案件に参画したり、Javaを使う案件など活躍の幅が広がりますよ。
下流工程の作業の自動化をはかる
今の現場で下流工程の作業の自動化をはかるのもよいでしょう。
テストの自動化で生産性をあげることが求められるから。
メインフレームでCOBOLを使いつづける企業は、いかに保守予算を減らすかに力を入れています。
そのため、生産性アップする提案と実行ができるエンジニアは価値があるCOBOLエンジニアになれるでしょう。
副業をする
副業を始めるのも安定した未来を手に入れやすいです。
メリットが多いから。
得られるメリットは下記のとおり。
- 副収入が増える
- 働く場所を選べる
- 会社に縛られず働ける
- スキルアップにつながる
もちろん、本業のかたわらやるため簡単とは言えません。副業を続けることで大きく人生を変える力がありますよ。
副業とか怪しいし大変そう
と思われるかもしれませんが、もしCOBOLエンジニアから変わりたいと考えるかたにはおすすめです。
私の例ですが、副業のおかげでCOBOLエンジニアからITコンサルタントへのキャリアチェンジに役立ちました。
私はメインでブログの副業を始めて下記のスキルがつきました。
- 仮説思考
- マーケティング
- リサーチ力
- ライティング力
- 図解作成
エンジニアの仕事でも使いますが、特にポータブルスキルが鍛えられました。
上司からも「なんで、こういう資料見つけられるの?」、クライアントからも「資料、すごいキレイ」と誉められる機会が増えたので、仕事が楽しくできるようになりました。
COBOLエンジニアが副業を始める前に知っておきたい情報を「COBOLエンジニアは副業できる?【副業に失敗しない方法も解説】」にまとめているので、参考にどうぞ。
フリーランスになる
COBOLの経験をいかしてフリーランスになるのもよいです。
企業としてもフリーランスに頼みたいから。
企業目線で見た、正社員とフリーランスの違いは下記のとおり。
正社員 | フリーランス | |
---|---|---|
給与 | 固定給 (売上がなくても給料を払う) | 働いた分だけ支払う |
採用コスト | 高い | 低い |
雇用 | 長期的 | 短期 (スキルが認められれば、 長期もある) |
良い面 | 企業にノウハウを残しやすい | 個人事業のため、 アクティブ |
悪い面 | 人によっては 会社にぶら下がる人がいる | 企業にノウハウを残しにくい |
企業としても、フリーランスのほうが仕事を頼みやすいです。
さらに、フリーランスは売上が会社に引かれないので、正社員より給与が高い傾向にあります。
ある程度、自信で仕事のコントロールができたり、確定申告とかが手間でないかたにはおすすめですよ。
安定した未来を手に入れるのがハードに感じる
と、うんざりした気持ちになったかもしれません。
安定した未来を手に入れるためには「行動」が大切です。
なぜなら、時代は変化していくから。
行動するのが「不安なら」チーズはどこへ消えたを読んでみてほしい
世界的ベストセラーの「チーズはどこへ消えた?」をご存じでしょうか?
行動することの大切さを教えてくれる1冊です。
ざっくりいうと、1番恐ろしいのは現状維持。未来は不確定なため、新しい行動をしておかないと失敗する可能性が高いという内容です。
行動するのは大切なのは知っている。しかし、どうして行動すればよいのかわからない。という方は、参考に読んでみてください。
まとめ|COBOL技術者が不足しているため需要をいかせる
COBOL技術者が不足している理由は下記のとおり。
- COBOL資産は残り続ける
- COBOLをやる若手が増えにくい
- ミドル層がやりたがらない
- ベテランは引退していく
システムはあるがエンジニアが減っていくので、COBOL技術者は減少していきます。
そのため、COBOLエンジニアには、大企業の基幹システムでの開発に関連する需要があります。
企業にもよりますが、年収を高くできる可能性がありますよ。
もし、COBOLエンジニアとして需要をいかしたいなら、さっそく行動してみましょう。
行動しないと、何も変わりません。
と、このままCOBOLエンジニアでもよいという方は、需要をいかせずに今後も悩み続けるかもしれません。
需要をいかすために行動すれば、あなたの理想の未来がまっていますよ。
COBOL技術者不足の需要をいかす行動は下記の通り。
- 上流工程で仕事ができるようになる
- マネジメントスキルを磨く
- マイグレーション案件に参画する
- 下流工程の作業を自動化する
- 副業を始める
- フリーランスになる
どれからやればよいのか悩む場合、副業から始めるとよいでしょう。
別記事のCOBOLエンジニアは副業できる?【副業に失敗しない方法も解説】」にまとめているので、読んでみてください。
COBOLエンジニアが副業する際の参考になるかと。
COBOLしかできないエンジニアの自分に将来の不安を感じる【対策あり】
COBOLしかできないエンジニアの将来に不安を感じるなら「対策」しておけばよいです。
リスクや課題を抑えられると不安が減るから。
仕事でプロジェクトを進める時にリスクや課題がでてきませんか?その都度、予防したり、対策したりして解消しているかと。
不安に感じていることを対策していけば不安が減っていきますよ。
COBOLエンジニアが将来を安心して過ごすための対策を別記事の「COBOLしかできないエンジニアのための戦略【将来性を上げる3つの対策あり】」にまとめているので、あわせて読んでみてください。
あとは行動あるのみ。
あなたがCOBOL技術者不足の世の中で需要をいかす方法の参考になれば幸いです。