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なぜCOBOLはなくならないのか?【COBOLエンジニアを続けた未来も解説】

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昔からCOBOLはなくなると言われているのに、まだなくならないのはどうして?
COBOLエンジニアを続けているけど、仕事がなくならないか不安だな。
このまま仕事を続けても大丈夫なのか知りたい、

こういった疑問や悩みがありませんか。

この記事を読むと、下記のことがわかります。

  • COBOLがなくならない7つの理由がわかる
  • COBOLエンジニアを続ける未来が明るいのかがわかる

どうも、コボログです。

新卒から15年以上、COBOLに関連するプロジェクトに携わっているので、それなりに信ぴょう性があるかと。

これからもCOBOLはなくならないと言えます。

なぜなら、COBOLをなくしにくい理由があるから。

COBOLを使っている企業の特性やマイグレーションするのが難しいことなど、さまざまな理由があります。

当記事を読んでいる世代のかたは、まだまだCOBOLエンジニアとし働けるかと。

この記事では、15年以上COBOLに関連するプロジェクトに携わっている私が、なぜCOBOLがなくならない理由を解説します。

後半ではCOBOLエンジニアを続けた未来がどうなるかを解説しています。

このままCOBOLエンジニアを続けるか考えている、あなたの参考になれば幸いです。

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COBOLがなくならない7つの理由

COBOLがなくならない7つの理由は下記の通り。

一つずつ解説します。

COBOLは歴史がある大企業で使われている

COBOLは歴史がある大企業で使われています。

特に大企業の基幹システムを保守する案件が多いため。

長い間稼働している基幹システムです。

ひとたび障害が発生すると、企業への損失が大きいため、保守開発をすすめる企業が多いですよ。

参考|みずほ銀行で使われているCOBOLシステムを改修して起きた損失

企業の損失の例をあげると、2021年に起きたCOBOLを使って開発された、みずほ銀行のトラブルが発生したのが大きなものだったかと。

  • ATMが停止して通帳が取り出し不能になった
  • 振り込みの遅延が発生
  • 当日中にやる送金処理が行われなかった

構築されてから何十年と稼働している基幹システムが止まってしまうことは、企業の損失は大きなります。

メインフレームのマシンとしての安定性がある

メインフレームのマシンとしての安定性の良さがあります。

1つのメーカーがハードからソフトウェアまで提供しているため。

メインフレームには下記のようなメリットがあります。

  • 大量データを早く処理できる性能の高さ
  • マシンとして障害が少なく信頼性が高い
  • ハードに最適化されたOSやアプリのため安定して使える

オープン系の案件では、さまざまなハードやソフトウェアを使えるため、理解するものが多かったり、複雑さが増したりします。

性能面や安定感を考えるとメインフレームに軍配が上がるでしょう。

COBOLをマイグレーションする企業が増えている

COBOLをマイグレーションする企業が増えています。

レガシーシステムをなくしたい企業がいるから。

やはりCOBOLを使える技術者の減少やメインフレームの費用が高いという懸念があり、企業はマイグレーションを進めるために動くかと。

やはりCOBOLはマイグレーションされてなくなるのかな?

マイグレーションする企業が増えていくと、やっぱりCOBOLはなくなるんじゃないの?

と思われるかもしれませんが、企業はすぐにマイグレーションできません。

マイグレーションするには、長い期間をかける必要があるから。

実際にマイグレーションする企業の話では、構想何年、プロジェクトに何年という時間をかけてやっていくので、しばらくCOBOLがなくならないでしょう。

COBOLをマイグレーションする費用対効果が見合わない

費用対効果が見合わないとCOBOLをマイグレーションを断念する企業もいます。

マイグレーションした分の費用を回収できないリスクがあるから。

代表的なものは、2020年に起きた京都市の基幹システム刷新の中断かと。

京都市は、2014年に基幹システムの刷新に着手しかし、プロジェクトが難航して、何度も延期をしています。

結果的に約100億円が無駄になる可能性があると言われており、失敗した際のリスクはとても高いでしょう。

COBOLは学習の難易度が低い

COBOLは学習の難易度が低く、開発を始めやすいです。

事務員のかたでも使用できるプログラミング言語のため。                

COBOLの生みの親であるグレースホッパー氏には下記の目標がありました。

機械語やアセンブリ言語ではなく、英語に近い自然言語でプログラミングできるように(開発)言語を進化させる

COBOL生みの親は女性エンジニア、田中角栄が普及を後押し|日経XTECH

COBOLの取得が簡単なため、ここまで普及した理由の一つと言えるでしょう。

新技術にも対応してきている

COBOLはAIやWebなどの新しい技術に使えないと言われていますが、そんなことはありません。

COBOLは進化し続けているから。

2020年にCOBOLハッカソンというイベントをAWSジャパンで開催。ハッカソンでは、COBOLを使った様々なアイデアがでてきて、最優秀賞は「ときめきコボリアル」という、恋愛ゲームです。

AWSでサーバーをたてて、COBOLで構築しており、Alexaを使った音声連携をしてゲームを進めることができるようになっています。

COBOLは古い基幹システムだけでしか使えないという概念をくつがえされますね。

COBOLのコードは世界で増え続けている

COBOLのコードは今も世界で増え続けています。

海外でもCOBOLで構築されたシステムが多く存在するから。

マイクロフォーカス社の調査では、基幹システムで8,000億行のコードが使われていると結果となりました。

調査のタイミングにもよりますが、以前の結果時点から3倍増とあるため、世界では多くの企業がCOBOLを使い続けているのでしょう。

参考|IPAの開発に使われているプログラミング言語の調査でCOBOLは第2位

2022年に行われたIPAの開発に使われているプログラミング言語ではCOBOLの使用率は16.3%と第2位でした。

調査結果は下記の通り。

開発言語第1回答比率
a:アセンブラ10.1%
b:COBOL24016.3%
c:PL/I40.3%
d:Pro*C70.5%
e:C++503.4%
f:Python20.1%
g:C835.6%
h:VB583.9%
i:PHP110.7%
j:JavaScript281.9%
k:Ruby10.1%
m:PL/SQL302.0%
n:ABAP30.2%
o:C#1127.6%
p:Visual Basic.NET1379.3%
q:Java62642.4%
r:Perl50.3%
s:Shellスクリプト80.5%
t:Delphi50.3%
u:HTML50.3%
v:XML20.1%
w:その他583.9%
合計1,476100.0%
ソフトウェア開発分析データ集2022 1. ソフトウェア開発データのプロファイル(P6)の表を参照。

1位のJavaが圧倒的なシェアを誇っていますが、3位がVB、4位がC#なので、長い歴史がある言語で開発が行われていることが多いと言えますね。

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COBOLエンジニアの未来は明るい?

今後もCOBOLエンジニアを続けた場合の未来

  • なんだかんだで世の中はCOBOLに対応していく
  • COBOLエンジニアはニッチな存在になれる
  • COBOLエンジニアは年収アップが期待できる

順番に解説します。

なんだかんだで世の中はCOBOLに対応していく

COBOLの技術者の確保が難しいと言われていますが、なんだかんだで世の中はCOBOLに対応していくでしょう。

日本以外で人材を確保する方法があるから。

日本では2025年の壁として、よくCOBOLを使っているのが問題と言われます。しかし、下記のとおり海外では壁がありません。

  • フィリピンでは、大学でCOBOLのプラグラミングコースを提供している
  • 欧米のクライアントからオフショアの活用としてフィリピンはトップクラスとあげている

日本以外にも視点を広げてみると、これからもCOBOLでの開発はできるでしょう。

COBOLエンジニアはニッチな存在になれる

COBOLエンジニアを続けるとニッチな存在になれます。

COBOL技術者数が減少傾向にあるため。

減少傾向にある理由は下記の通り。

  • COBOL技術者の高齢化
  • COBOLをやめたミドル層は戻ってきにくい
  • 若手はCOBOLをやりたがらない

これからもCOBOLがなくなりにくいが、日本で開発できる人が少ないと今後も需要があるでしょう。

COBOLエンジニアは年収アップが期待できる

COBOLエンジニアは年収が高い傾向にあります。

人の確保が難しいから。

COBOLエンジニアの平均年収を調べましたが、下記の通りでした。

  • 日経の調査では525万円〜741万円
  • 正社員は会社の規模によって変わるが400万円〜500万円ほど
  • フリーランスは600万円ほど

詳しくは別記事の「ご存知ですか?COBOLエンジニアの平均年収【年収アップするための方法も解説】」にまとめているので、参考にどうぞ。

私の周りに聞いたCOBOLエンジニアの年収の情報を紹介しています。今後もCOBOLエンジニアを続けるかの参考にしてみてください。

まとめ:まだまだCOBOLはなくならない

本記事のまとめは下記のとおり。

  • COBOLは、大企業の基幹システムで多く使われており、なくなる可能性は低い
  • マイグレーションを進める企業がいるが、高額な費用や難易度の高さといった課題が多くあるため
  • COBOLは学習難易度が低く開発しやすい言語
  • 様々な新技術にも対応している
  • 世界的に見てCOBOLを使える技術者は多い
  • 日本ではCOBOL技術者が少なくなっているため、ニッチな存在になる(年収は高い傾向にある)

なぜCOBOLがなくならないのか、COBOLエンジニアを続ける未来がどうかを、気になっているかたの参考になれば幸いです。

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